ArchLinuxインストール手順

2025-12-07 04:20

ArchLinuxのオレオレインストール手順。GUI環境の構築まで書いている記事がまだまだ少ないので、少しでも助けになれば幸いです。インストール手順記事なんてなんぼあってもええですからね。

基本的にarchwikiに従っているのでそっちも見てね。見なさい。

事前準備

インストールメディアの用意

インストールメディアから起動

ファイルシステム作成

マウントポイント パーティション パーティションタイプ 容量
/mnt/boot1 /dev/efi_system_partition EFI システムパーティション(ef00) 最低 300 MiB。複数のカーネルをインストールする場合は、最低 1 GiB。
[スワップ] /dev/swap_partition Linux swap(8200) 512 MiB 以上
/mnt /dev/root_partition Linux x86-64 root (/)(8304) デバイスの残り容量全て

フォーマット

マウント

インストール

システム設定

これ以降はpacmanが使える

再起動


ここまでが一般的なインストール手順。

この状態で起動すると、いつもの真っ暗な画面にカーソルがチカチカするターミナルが立ち上がる。サーバー用途の方はこのままコマンドラインでの作業を進めてください。インストール素振りの方は初めに戻ってやり直しましょう。

日常使いの方は何らかのGUIを入れたくなるでしょう。

一旦LinuxGUIの理解に必要な用語を簡単に整理しておきますか。

X Window System(X11)

GUIの土台として長く用いられてきた表示システム。キーボード/マウスの操作を管理し、アプリケーションから飛んでくる要請に応じて画面のどこに何を表示するかを司る。 Xはサーバー/クライアントシステムを採用しており、実際に画面にコンテンツが表示される流れは以下のようになる。

アプリケーション → Xクライアント → Xサーバ → GPU/ディスプレイ

Xは正確には表示プロトコル。リファレンス実装としてXorgがある。

Window Manager

ウィンドウの位置や装飾を司る。これによってマウスでウィンドウの縁をドラッグして移動したり、最大化/最小化したりできるようになる。 windowsのようにウィンドウを自由に移動したり重ねたりできるFloating型や、一つ一つのウィンドウを画面に敷き詰めていくTiling型などがある。

Xを使う場合、ウィンドウの構築はWindow Manager、アプリ描画はXサーバーと役割を分担してGUIを実現している。

Wayland

色々ゴチャゴチャ取り込んで塊魂の終盤みたいに成り果てたXに対して、後継として開発されたのがWayland。Wayland Compositorという合成エンジンがXサーバーに代わって直接描画管理を司り、ついでにWindow Managerの役目も務めてくれる。なんだこれすげえ。セキュリティも向上しているらしい。

Desktop Environment

デスクトップ環境。ウィンドウマネージャーに加えてタスクバーとか通知とか色々詰め込んだオールインワンパッケージ。要するに”普通のパソコン”になれる。最大手はGNOMEだが、他にもKDE PlasmaとかXfceとか色々あるので好みの環境を選ぼう。

Display Manager

ログイン画面を表示する。名前がややこしいんじゃ。ログイン処理を終えたらデスクトップ環境を立ち上げてすっと消える存在。

さて時代はWaylandなのでそれに対応したアプリケーションを選定したいところです。シンプル軽量エレガントを家訓としているArchユーザーはGNOMEなどという2Tトラック重量級環境をインストールしてはいけません。

以下はコンポジターとしてNiriを入れる手順を紹介します。スクロール型最高。画面の領域を気にしなくて良いのは本当にストレスフリー。みんな使おう。


ネットワーク設定

AUR

結構時間かかるのでこの間におやつでも食べよう

wayland環境構築

ぶちこめー - paru -S niri fuzzel alacritty firefox - xdg-desktop-portalxdg-desktop-portal-wlrを選択 - jackを聞かれたらpipewire-jackを選択

これで一旦niriは起動するはず。試しにコマンドラインでniriと打ち込むと、灰色のデスクトップが立ち上がる。デフォルトではsuper(windowsキーかコマンドキーかAltキーのどれか)+Tでターミナル(alacritty)が起動、Super+Dでランチャー(fuzzel)が起動。

wayland toolsとかはniriの依存関係で自動的に入れてくれる。

Display Manager

ここではgreetdという軽量マネージャーを使う。 - paru -S greetd greetd-tuigreet - systemctl enable greetd

tuigreetは名前の通りTUIでログイン画面を表示するプログラム。一旦ここで再起動してみると、画面中央にログイン画面が表示される。味気ない?じゃあ他のgreeterを入れよう。

デフォルトではログイン後にいつものコンソールが立ち上がるが、これをniriを立ち上げるようにすれば快適デスクトップの出来上がり。

/etc/greetd/config.tomlをいじって設定する。--cmdが、ログイン処理後に実行するコマンド。

...
[default_session]
command = "tuigreet --cmd niri-session"
...

日本語入力

音声周り

Bluetooth

完了!

お疲れ様!

あとはArchwikiの推奨事項を読みながらまったりArchライフを楽しみましょう。